中高年の転職

 [1つ戻る] ▲トップページ >内定が出た後の勝負どころ

内定が出た後の勝負どころ

 内定が出たあとのノウハウ
 実は、「内定=入社」ではありません。

『実践プログラム』を行なう転職者は、強力な『自己PR文』、『客観的なテスト結果』、『推薦状』、面接時の的をついた質問である『2つの質問』、その後の『お礼状』、そして『企画書の送付』と、他の受験者の比べて圧倒的な印象を担当者に与え、多くの場合、同じ時期に複数の会社から内定が得られます。

但し、その内定は必ずしも自分の希望に合っているとは言えません。特に希望の条件、とりわけ年収等については、最初から希望通り、ということの方がむしろ少ないと言っていいと思います。

ここでは、得た内定を判断し、自分にとって最適な条件で最終的に就職先を決めるノウハウをお伝えします。

■内定を受諾する時のポイント

 「立場の逆転」を意識して下さい。

今までは『丸飲み内定』なども使って、内定を得るために集中して活動しました。 内定を出した会社は、内定者であるあなたに入社して欲しいと思っています。 逆に言えば、内定者であるあなたが入社しないと、会社は少なからず困ることになることを意味します。

会社は採用活動をするにあたって、一定の経費をかけ、採用する人の条件とともに期限を設けています。 そして、狙った人が期限までに入社しないと、要員計画に支障をきたし、事業計画が進まなかったり、現在の業務が止まってしまうなどの影響が考えられます。 また、内定を出す、ということは、他の応募者に不採用の通知を出している可能性がありますので、もし内定者が入社しないならば、会社側はまた採用活動をしなければなりません。

よって、会社は何とか内定者に入社して欲しいと願っています。そして、ここが、立場の逆転を生むポイントです。 つまり、内定を得た瞬間、転職者は「選ばれる立場」から「選ぶ立場」へと立場が逆転するんですね。

そうするとその立場を背景にして、相手との交渉の余地が生まれることになります。 ここが希望条件を叶えることができるか否かの最大のポイントです。

このタイミングでの交渉は、満たしていなかった希望条件を獲得することに関しては、抜群の効果を発揮します。

従って、まずは、「内定=入社」ではないことと、この「立場が逆転する」ということが、交渉の大前提となることをご理解頂ければと思います。

■交渉の5つのステップ

 ポイントは「受諾の保留」です。

内定の知らせが来たとして、その時に「条件交渉」をしてしまうと、ほぼ内定は無しになってしまいます。

上手に交渉する方法として、その流れを5つのステップにしてご提案しています。

@条件交渉の5つのステップ

1.内定のお知らせ
  電話、郵送、メール等で会社から採用のお知らせが入ります。

2.受諾の保留
  内定の御礼を丁寧に伝え、基本的に内定を受け入れる方向であることを
  伝えます。但し、良く検討した上で返答するので、1週間、受諾の返答
  を待ってもらいたい旨を伝えます。

3.自ら連絡して交渉
  1〜2日後に担当者に連絡し、内定受諾の方針は変わらないものの、
  ○○の条件では入社するのは厳しい旨を伝え、条件について1度検討
  してもらうよう、お願いします。

4.検討結果の伝達
  会社から条件についての検討結果が伝えられます。

5.受諾可否の判断
  内定受諾の可否を判断し、期限までに返答します。

このようにして、条件について交渉し、希望の転職を果たしています。

■入社の可否の判断について

内定を受諾し、その会社に入社するか否かの判断は様々ですが、今までの支援の実感から、 基本的な見方ができつつあります。それをご紹介します。

@燃える仕事
入社するか否かのポイントは「自分が燃える事ができる仕事か」ということに尽きると思います。 情熱を注げると思うことは、自分が”勝負”できる能力や知識で力を発揮できる、ということを伴って思うものです。 従って「燃える事ができる」と思えば、その判断は大方間違いないように思います。

当初のイメージとのズレがあっても「燃えること」ができる、と感じれば、まずはOKだと思います。

@収入のこと
自分が望む収入と大きく開きがある場合は、率直にそのことを担当者に伝え、望む収入に到達する可能性をぜひ聴いてみて下さい。 どの位の時期に、どういう状態になれば希望年収に届くのか、そのメドをはっきり尋ねてください。 たとえ入社時に希望の年収でスタートできなくても、望む収入に到達する時期や基準が明解になれば、それは入社することを考えて良いケースが多いと思います。

前職収入を入社当初から上回るケースは私の支援では概ね1/3くらいです。 もし、希望の年収に届かない場合は、入社後に実績を作り評価を受けた上で、一定期間内に希望年収を確保する、といった考え方に立つこともお勧めしています。

入社後の目標を明解にするためにも、条件等については納得のいくまで話し合い、新しい仕事に心から打ち込める体制で就職されることを、強くお勧めします。

@約束について
強力な自己PR文や解決のための企画書について、約束できるなら内定にする、というケースもまま見られます。 面接や内定獲得のために気合いの入った内容が、約束、となると多少オーバーだった気がして、入社を躊躇する事も有り得ます。

会社の実情を鑑みて約束が全く無理な状況なら、入社は避けるべきです。 ただし、チャレンジ次第で何とかなりそう、または、7〜8割は実現できそうなら、ずばり約束をして入社することをお勧めします。

例えば1年後に売り上げ2倍を約束し、結果が1.5倍に留まったとしても、それで解雇になったケースは今まで1件もありません。 それは目標に到達しなくても、他の社員より貢献度が高い場合、会社は決してその社員を自ら手放そうとは思わないからです。

したがって、チャレンジングな状況でもまずは入社し、期限内は目一杯頑張ってみる、という考え方が大切だと思います。

■複数内定のさばき方

 都度、優先順位をはっきり付けることが大切です。

転職活動をしていると、複数の会社からの内定が同時期に重なるケースも出てきます。 次々に保留をし、数社と交渉を重ねていく中で、さらに新たな内定が出て、といったこともよく有ります。 うまくタイミングが合うことの方がむしろ少なくて、判断はシビアで、かつ早さを要求されることも多いと思います。

このような時は、複数内定した会社に対して、その都度、優先順位を付けておくことが大切です。 そして新たな内定先が出たなら、その都度、立てておいた優先順位に照らし合わせて、直ちに優先順位を 見直し、同時に、各社の返答期限を見極めながら、交渉等のスケジュールを細かく変更していきます。

そのためには、面接のたびに、

  ・今回の結果はいつ頃、どういう形で出るのか
  ・次のステップは何をするのか

を必ず確認しておくことが大切です。

これを確認しておけば、各社の結果が出る時期がほぼ正確に予測できて、優先順位もあらかじめ何通りか シミュレートできるようになると思います。そうすれば、内定が出ても慌てることなく対処できて、 より正確な判断の何よりの助けになると思います。


■まとめとして

最適な条件で転職を果たすには、まず「内定=入社」ではない、ということ意識することが大切です。 そして、内定によって選ばれる立場から選ぶ立場へと立場が逆転することを使って「受諾の保留」をし、うまく「条件交渉」をして、最適な条件を自ら引き出すことがポイントです。

これらの方法を良いタイミングで活用して、ぜひ希望の転職を果たして頂きたいと思います。

   次のページでは活動全体のスケジュールについて詳しくお伝えします。

     >>次のページ→「2ヶ月で転職する活動と流れ

●どの内定を選ぶべきか、動きに応じて率直にお伝えします。
あなたのお考えや条件等を詳細まで把握した上で、刻々と変わる内定状況に対していつも率直に見解をお伝えし、最終決定まで 支援していきます。
→  1対1バナー
かさ